2008年4月27日日曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ、オープン・キャンパス・コンサート No.1

4月25日(金) 19:00開演
桐朋学園富山キャンパス310室
ロッシーニ:歌劇《セヴィリアの理髪師》序曲
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 Op. 56a
シューベルト:交響曲 第8番 (旧第9番) ハ長調 《ザ・グレイト》D.944
高関健 指揮 桐朋アカデミー・オーケストラ
呉羽にある桐朋オーケストラ・アカデミーに入ったのは、実はこれが初めて。演奏会場は3階の、これはリハ室というのでしょうか。駐車場からの案内表示があると、ありがたかったというのが正直なところですが、なんとかたどり着きました。

今回の3曲、ロッシーニ以外は、案外聴かせにくいプロかもしれません。良かったのはシューベルト。第2楽章のアーティキュレーションには細かい指示が出されているという印象を持ちました。第3楽章における管楽器の乗せ方も、バランス良く行なわれていました。フィナーレのCユニゾンの力強さは、初演当時は画期的だったのかな、などと想像力をたくましくいたしました。全体的に反復するフレーズが多い曲ですが、それをうまくエネルギーに変え、あるいはオーケストラの妙技を堪能させる仕掛けに仕立て上げた、そんな風に思います。

ブラームスは変奏の一つ一つが丁寧で、微妙な陰影がよく出ていたと思います。ベルリン・フィルの主席フルート奏者、アンドレアス・ブラウ氏が学生と一緒に演奏していました。

コンサートというよりも、オープン・リハーサルという印象で、オーケストラとの距離の近さに圧倒されます。

プログラム冊子はプログラムと演奏者紹介の簡単なものでしたが、楽譜のエディションと楽器編成を明記しているところは、さすがという感じがしました。ちなみにシューベルトはベーレンライター版 (ca. 2002) 使用とのことです。

オープン・キャンパス・コンサートの第2回の申し込みは、すでに定員数に達しているそうです。残念ながら私はハガキを出しておりませんので、来月の定期演奏会を楽しみたいと思います。

2008年4月24日木曜日

ハートフルコンサート

読売日本交響楽団のメンバーによる ハートフルコンサート (第105回ヒーリングコンサート)

2008年4月24日 15:30
富山県立中央病院1階 ふれあいプラザ

・ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番《アメリカ》より第1楽章
・ヘンデル ラルゴ
・ハイドン 弦楽四重奏曲第63番ニ長調op.64-5《ひばり》(全4楽章) 
・ジョプリン ジ・エンターテイナー
・ガーシュイン 歌劇《ポーギーとベス》から<サマータイム>
・ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番《アメリカ》より第4楽章

読響のメンバーによるアウトリーチ活動は昨年から行なわれているそうで、今年も全国4カ所で同じように、プロの弦楽四重奏を演奏する企画が進んでおり、そのうちの一つが富山で行なわれたということのようです。

中央病院では2月に1度ほど、ヒーリング・コンサートなるものが行なわれていて、平成7年だったかに始まったと院長さんがおっしゃっていたように思います。

途中で病院の時計が鳴りだすハプニングもありましたが、美しい響きを堪能できたと思いました。

2008年4月21日月曜日

OEK第239回定期公演

2008年4月20日、15:00開演
石川県立音楽堂、コンサート・ホール
小曽根真 (ピアノ)、井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢

・モーツァルト、ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
・ショスタコーヴィチ、ステージ・オーケストラのための組曲 (ジャズ組曲 第2番) から
・ガーシュウィン (グローフェ=オーケストレーション) 、ラプソディー・イン・ブルー
今回は、簡単に感想をば。

小曽根氏のピアノ、大変面白いものでした。モーツァルトでは、カデンツァがギリギリ・セーフかちょっと越えちゃったくらいのセンスでジャズが入っていましたし、ガーシュインでは、途中からウォーキング・ベースのコントラバスが入ってコンピングを始めたり、サキソフォンが総立ちになって割り込んできたり、かなり用意周到に「逸脱」を狙っていたということが分かります。ピアノのソロ部分は、いくらでもあんこを入れることができるかと思いますが、どうやって戻すかのセンスが良かったと思います。アンコールは、おそらく井上氏のリクエストによりDSCHのモティーフによる即興演奏 (小曽根氏のソロ) で、なぜかその即興がショスタコーヴィチ風に聴こえたのは、彼の意図だったのか、あるいはモティーフが自然に導いてきたものなのか。最後は内部奏法も使って、静かに終わりました。

ショスタコーヴィチもエネルギッシュで切れ味が良く、オケの鳴りもひときわでした。やっぱり井上道義+ショスタコっていうのは期待できる組み合わせです。

そんなわけで、演奏会は大満足ですが、帰りの北陸線では、小杉と呉羽の間で人身事故があり、富山には1時間50分遅れで到着するハメに。疲れました (^^;; 

2008年4月18日金曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ演奏会 2008 SPRING

桐朋アカデミー・オーケストラ 春期公演のスケジュールと演目が掲載されています↓

http://www.tohomusic.ac.jp/orchestraSite/stage.html

とりあえず、直近の演奏会は、これです。

オープン・キャンパス・コンサート No.1

指揮:高関 健
日時 4月25日(金) 19:00開演
場所 桐朋学園富山キャンパス310室
演奏曲目 ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」序曲
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
シューベルト:交響曲 第9番 ハ長調 「ザ・グレイト」D.944
入場料 ※要入場整理券
入場整理券(先着60名様)は希望日時を明記の上、往復はがき(1枚につき1名様)にて
「桐朋学園富山キャンパス演奏課」へお申し込み下さい。

そして、往復はがきを送る「桐朋学園富山キャンパス 演奏課」は以下です。
930-0138 富山市呉羽町1884-17
桐朋学園富山キャンパス 演奏課
TEL: 076-434-6800

クラヴィコードの植物文様

本日の『北日本新聞』に、私の書いたコンサート・レビューが掲載されました。以下のコンサートについてです。
砂原悟が弾く「クラヴィコードの植物文様」
2008年3月27日(木)、日本キリスト教団「富山鹿島町教会」

お読みいただけると幸いです。

2008年4月12日土曜日

第7回北陸新人登竜門コンサート ピアノ部門

2008年4月12日
石川県立音楽堂コンサートホール
ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op. 35
ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
ショパン ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21

河合美知 (ショスタコーヴィチ)、徳永雄紀(ショパン第1番)、竹田理琴乃(ショパン第2番)
藤井幹人(トランペット、ショスタコーヴィチ)
井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
今回は『北國新聞』に音楽評を書く予定ですので、感想は省略いたします。右のリンクにある「OEKfan」のレビューなどをご参照いただきたく、よろしくお願いいたします。