2008年11月17日月曜日

本日 (11/17) の『北國新聞』朝刊

第7面に、私が執筆させていただいた、「オーケストラ・アンサンブル金沢第248回定期公演」の音楽評が掲載されております。ご高拝賜りますと幸いです。

2008年11月16日日曜日

OEK第250回定期公演

2008年10月31日金曜日

オーケストラ・アンサンブル金沢第250回定期公演
石川県立音楽堂コンサートホール、19:00ST
井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
柳浦慎史 (ファゴット [ヴィヴァルディ])
金沢能楽会 (能楽)、野村祐丞 (狂言)

・舞囃子《高砂》
・作曲者不詳 十字軍の音楽〜王の舞曲 王のエスタンピ (3曲)
・ヴィヴァルディ ファゴット協奏曲変ロ長調「夜」RV.501,P.401 F.Vii-I
・狂言「見物左衛門」
・高橋裕 能とオーケストラのための《井筒》(委嘱作品,世界初演)
・ (アンコール) 素囃子《獅子》


お能を観たのは15年ぶりだろうか。以前観たのは国立劇場だったか、はたまた能楽堂だったか。今時の能の上演は字幕も付くのかというのは一つの驚き。しかし、私のように、お能の文句がすらすら出てこない無教養人にはありがたい。演目自体も面を付けず (舞囃子という上演形態なのだそうだ) 、とても短いものだった。おめでたい、儀式的内容だったのかもしれない。

舞台転換のための休憩後、「十字軍の音楽」というコーナーがあった。王の舞曲、王のエスタンピー (3曲) で、出典の詳細は不明。編成的には、オーボエ+打楽器、ヴァイオリン+手回しオルガン (ポジティーフ? ドローン音1つだけ) 、チェロ+コントラバス+打楽器、トランペット2本+ヴィオラ+打楽器で、最後の曲は途中から全員でのアンサンブルになった。オルガン奏者だけ中世を意識した衣装、他の方は私服で演奏されていたようだ。

ヴィヴァルディのファゴット協奏曲では照明が赤くなったりしてムードが出されてたり、小鳥のさえずりがスピーカーから聴こえてきたりの演出。井上氏が言うように「このくらいの冒険があっていい」ってことなのかもしれないけど。演奏はモダン解釈。無難に楽しくという印象。

狂言は、ぱっとみて本当に楽しい。笑い方も独特。今回は次の演目につながるようなセリフが加わっていたり、字幕に「何をやっているのかな?音楽DO」という、井上氏のキャッチコピーも出ていた。

新作は、基本的に能の『井筒』を壊さないようにし、うっすらとオーケストラをかぶせて行くという印象。より具体的には、西洋風の和声という訳にはいかないだろうから、篳篥からちょっと逸脱したような不協和音や篠笛が吹きそうな民謡風の旋律がうっすらと加えられたということなのだろうか。また、派手なクレッシェンドをさせる事でドラマ的な分かりやすさがガイド役を担うといった機能をオーケストラが果たしているという一面もあり、能管のみによる継続的な音の要素を、減衰のないオーケストラの音が、もっと主体的に関わるようにするということもあろう。また能本体が終わり、囃子方・地謡、シテ・ワキ・後見らが退場する時も、物語の余韻を奏でるものとして、オーケストラが後奏を担当していた。客席にはこの時点で拍手をする人がいたが、彼らはいつも能を観ている人だったのかもしれない。もっとも僕が能を観た時は、誰も拍手をしている人がいなかったが、東京以外では、能の演目の終了時に拍手をするのかな?

もともと徹底的に刈り込み洗練させた、抽象化・最小限主義的な要素が能にはあるだろうから、そこに何かを足すということに難しさはあるに違いない。作曲者はそういう伝統芸能を知り尊重しているようだったので、好感が持てたのだけれど、それでもやはり、伝統芸能と西洋のオーケストラの響きというのは、もともと遠いものにあるものだと、改めて感じてしまうのだった。

2008年10月23日木曜日

明日 (10/23) の北日本新聞に

チョン・ミョンフンの《ボエーム》の批評が掲載されます。ご笑覧いただければ幸いです。

2008年9月14日日曜日

OEK第246回定期公演

オーケストラ・アンサンブル金沢第246回定期公演
岩城宏之メモリアル・コンサート
2008年9月10日、石川県立音楽堂、19:00ST
井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
木村かをり (ピアノ)、薮内俊弥 (ナレーション) (三枝作品)
荒井結子(チェロ) (ハイドン)

・三枝成彰 ピアノ協奏曲《イカの哲学》 (OEK委嘱作品、世界初演)
・ハイドン チェロ協奏曲第2番ニ長調Hob.VII-2
・ベートーヴェン 交響曲第1番ハ長調作品21


三枝成彰氏の《イカの哲学》は、おそらく急緩急の三部形式といえるのでしょう。ナレーションはストレートに行なわれるときもあるし、シラブルごとに分け、進行する音楽とシンクロさせられる箇所もありました。普通のアナウンサーがナレーションを担当するのは、かなり難しいのではないでしょうか (薮内俊弥氏はバス歌手だそうです) 。オケが終始鳴りまくり、金管楽器が細かい音符を吹きまくる一方で、細かいニュアンスよりも、とにかくたくさんの音符を大きく、ただし正確なリズムで鳴らすという印象です。派手に厚い響きになっていて、埋もれているパートも多いのでしょうか。ピアニストは上下に動く運動が多かったです。中間部はノスタルジックにリリカルな部分でしたが、全体はやはり分厚い19世紀的和声+ジャズ+無調的スパイスとまとめられるのでしょうか???

演奏時間14分ということで、あのネタで面白さを保つにはちょうどいい長さなんだろうと思いました。あ、僕嫌いじゃないですよ、こういうの。演奏者のみなさん、お疲れさまでした。

ハイドンのチェロ協奏曲第2番を演奏した新井結子さんは、2年前にサン=サーンスの協奏曲第1番をやったときから比べると、ずっと堂々と自分の音楽をやっているという感じがして、一人の音楽家として、とても頼もしい存在に成長されたように思います。テクの問題を色々と言われる方がいるのかもしれませんが、僕はそういうものを乗り越えた音楽的な魅力を体感しました。高音域にスライドしていくような歌い上げが良かったですね。今後がますます期待できそうです。

休憩を挟んで、ベートーヴェンの第1交響曲。基本的にメリハリの効いた解釈が好きなので、井上氏のベートーヴェンは割とすんなり入っていけました。私にとってOEKは、モーツァルトやべートーヴェンを積極的に聴きたいと思う、数少ないオーケストラの一つです。

なおアンコールにNHKの大河ドラマ『篤姫』のテーマ音楽 (吉俣良作曲) が演奏されました。OEKの編成ではバランスを取るのが難しいんじゃないかと思うのですが、不自然な感じはしなかったです。番組冒頭で流れているフル・オケ版も井上氏が指揮しているらしいので、それも含めて、うまくアレンジ/リハーサルされたのだろうと察します。

2008年7月4日金曜日

瀧口修造と実験工房

富山県立近代美術館の常設IV、2008年6月10日から10月19日までは、タイトルにあるように「瀧口修造と実験工房」となります。ジャスパー・ジョーンズ《消失II》が7月29日から常設Iで展示されるので、それを待つというのも手かもしれませんが。

http://www.pref.toyama.jp/branches/3042/permanent/permanent_exh4.htm

2008年7月1日火曜日

富山市立図書館

アスベスト除去工事の終わった富山市立図書館本館が今日7月1日、開館しました。ここはクラシックのCDも多いですから、便利ですよね。そして、カウンター横には魚津のレーベル「若林工房」のCDがたくさん並んでいました。詳細は下記を参照してください。

寄贈:クラシック楽しんで 魚津の制作会社、CD25枚を富山市立図書館に/富山 (『毎日新聞』)→ウェブ魚拓

私はさっそく、アファナシエフのシューベルトを借りてきました。聴くのが楽しみです。

若林工房さんのサイトはこちら↓
http://www.waka-kb.com/

2008年6月21日土曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ 合同特別演奏会

指揮:秋山 和慶、ピアノ:岩倉 彩子
6月20日(金) 19:00 開演
オーバード・ホール

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15
ブルックナー:交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンティック」WAB.104 [ハース版]

 面白い内容の演奏会でした。メインは、うごめく音響体としてのブルックナーといいますか、オーケストラの力強さ、気持ちよい鳴りに圧倒されました。それでいて、テクスチュアの変化に敏感で旋律美も垣間みられ、均等に鳴らせばいいってワケじゃないパート間の微妙なバランスなどもうまく整えられていました。秋山さんは、聴かせどころを押さえているな、という感じです。ああそうそう、第1楽章、練習番号Lの前にティンパニーが入れられてましたね。

 岩倉さんのピアノは、安定したピアニズムに柔軟な音色の変化があり、全体としてバランスのよいものでした。そしてそれは、モーツァルトから引き継がれた古典的均整美と、後に円熟味を増す、ベートーヴェン独自の、表現への飽くなき欲求とが織り混ざった第1協奏曲にはプラスだったと思います。第2楽章の終結部など、単に楽想が収斂しただけでなく、オーケストラと、まさに一つに融合した音になっていて、これだけでも、なかなかできることじゃないなあ、って思います。

 もちろん細かなところでのアンサンブルの粗さや、秋山氏のリードにもっとオケ・メンバーが反応してほしいことなど、気になるところはあります。しかし、富山では極めて満足度の高い内容ではないかと思います。

2008年5月17日土曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ 第37回 定期演奏会

2008年5月16日(金) 19:00 開演
婦中ふれあいホール (富山市婦中)
ヴァイオリン:トマシュ・トマシェフスキー《コンサート・ディレクター》
ヴィオラ:クロード・ルローン
ベートーヴェン:序曲《レオノーレ》第3番 Op. 72b
モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.364
ベートーヴェン:交響曲 第2番 ニ長調 Op. 36

 実は当日会場に行くまで、コンサート・マスターが指揮をするというのを知らず、「指揮者はどこにいるのだろう?」と思ってしまいました。

 この演奏会では、やはりヴァイオリンのトマシェフスキーさんが光っていました。特にモーツァルトの協奏交響曲で、その類稀なる音を存分に披露されていたように思います。ルローンさんのヴィオラは音が小さめ。最初は会場のせいかとも思ったのですが、そうではなかったようです。バランス的にちょっと大変そうでした。

 全曲が、いわゆる弾き振りということになるのですが、トマシェフスキーさんが引き締めどころをよく理解していたようでした。指揮者がいないと、どうしても緩みがちになりますよね。テンポの変化やキューの難しい《レオノーレ》も難なく聴けたと思います。もちろん細かいフレーズのずれなど、やっぱり指揮者が欲しくなる場面も皆無ではありませんでしたけれど、ベートーヴェンの第2交響曲にしても、実に最終楽章の、アクセントやリズムの妙技も、はきはきとしていました。

 全体としては、まずまず楽しめたコンサートではなかったでしょうか。来月の公演も楽しみですね。

2008年5月3日土曜日

ラ・フォル・ジュルネ金沢ー富山駅の様子

4月29日から、石川県立音楽堂と金沢市アートホールにて、「ラ・フォル・ジュルネ金沢」という音楽祭が開催されています。富山駅でも午前11時から、1番ホームにてオープニング・セレモニーが催され、富山市立堀川中学校の吹奏楽部が、ベートーヴェンの交響曲をコラージュしたファンファーレ、《トルコ行進曲》などを演奏していました。






2008年4月27日日曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ、オープン・キャンパス・コンサート No.1

4月25日(金) 19:00開演
桐朋学園富山キャンパス310室
ロッシーニ:歌劇《セヴィリアの理髪師》序曲
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 Op. 56a
シューベルト:交響曲 第8番 (旧第9番) ハ長調 《ザ・グレイト》D.944
高関健 指揮 桐朋アカデミー・オーケストラ
呉羽にある桐朋オーケストラ・アカデミーに入ったのは、実はこれが初めて。演奏会場は3階の、これはリハ室というのでしょうか。駐車場からの案内表示があると、ありがたかったというのが正直なところですが、なんとかたどり着きました。

今回の3曲、ロッシーニ以外は、案外聴かせにくいプロかもしれません。良かったのはシューベルト。第2楽章のアーティキュレーションには細かい指示が出されているという印象を持ちました。第3楽章における管楽器の乗せ方も、バランス良く行なわれていました。フィナーレのCユニゾンの力強さは、初演当時は画期的だったのかな、などと想像力をたくましくいたしました。全体的に反復するフレーズが多い曲ですが、それをうまくエネルギーに変え、あるいはオーケストラの妙技を堪能させる仕掛けに仕立て上げた、そんな風に思います。

ブラームスは変奏の一つ一つが丁寧で、微妙な陰影がよく出ていたと思います。ベルリン・フィルの主席フルート奏者、アンドレアス・ブラウ氏が学生と一緒に演奏していました。

コンサートというよりも、オープン・リハーサルという印象で、オーケストラとの距離の近さに圧倒されます。

プログラム冊子はプログラムと演奏者紹介の簡単なものでしたが、楽譜のエディションと楽器編成を明記しているところは、さすがという感じがしました。ちなみにシューベルトはベーレンライター版 (ca. 2002) 使用とのことです。

オープン・キャンパス・コンサートの第2回の申し込みは、すでに定員数に達しているそうです。残念ながら私はハガキを出しておりませんので、来月の定期演奏会を楽しみたいと思います。

2008年4月24日木曜日

ハートフルコンサート

読売日本交響楽団のメンバーによる ハートフルコンサート (第105回ヒーリングコンサート)

2008年4月24日 15:30
富山県立中央病院1階 ふれあいプラザ

・ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番《アメリカ》より第1楽章
・ヘンデル ラルゴ
・ハイドン 弦楽四重奏曲第63番ニ長調op.64-5《ひばり》(全4楽章) 
・ジョプリン ジ・エンターテイナー
・ガーシュイン 歌劇《ポーギーとベス》から<サマータイム>
・ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第12番《アメリカ》より第4楽章

読響のメンバーによるアウトリーチ活動は昨年から行なわれているそうで、今年も全国4カ所で同じように、プロの弦楽四重奏を演奏する企画が進んでおり、そのうちの一つが富山で行なわれたということのようです。

中央病院では2月に1度ほど、ヒーリング・コンサートなるものが行なわれていて、平成7年だったかに始まったと院長さんがおっしゃっていたように思います。

途中で病院の時計が鳴りだすハプニングもありましたが、美しい響きを堪能できたと思いました。

2008年4月21日月曜日

OEK第239回定期公演

2008年4月20日、15:00開演
石川県立音楽堂、コンサート・ホール
小曽根真 (ピアノ)、井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢

・モーツァルト、ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
・ショスタコーヴィチ、ステージ・オーケストラのための組曲 (ジャズ組曲 第2番) から
・ガーシュウィン (グローフェ=オーケストレーション) 、ラプソディー・イン・ブルー
今回は、簡単に感想をば。

小曽根氏のピアノ、大変面白いものでした。モーツァルトでは、カデンツァがギリギリ・セーフかちょっと越えちゃったくらいのセンスでジャズが入っていましたし、ガーシュインでは、途中からウォーキング・ベースのコントラバスが入ってコンピングを始めたり、サキソフォンが総立ちになって割り込んできたり、かなり用意周到に「逸脱」を狙っていたということが分かります。ピアノのソロ部分は、いくらでもあんこを入れることができるかと思いますが、どうやって戻すかのセンスが良かったと思います。アンコールは、おそらく井上氏のリクエストによりDSCHのモティーフによる即興演奏 (小曽根氏のソロ) で、なぜかその即興がショスタコーヴィチ風に聴こえたのは、彼の意図だったのか、あるいはモティーフが自然に導いてきたものなのか。最後は内部奏法も使って、静かに終わりました。

ショスタコーヴィチもエネルギッシュで切れ味が良く、オケの鳴りもひときわでした。やっぱり井上道義+ショスタコっていうのは期待できる組み合わせです。

そんなわけで、演奏会は大満足ですが、帰りの北陸線では、小杉と呉羽の間で人身事故があり、富山には1時間50分遅れで到着するハメに。疲れました (^^;; 

2008年4月18日金曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ演奏会 2008 SPRING

桐朋アカデミー・オーケストラ 春期公演のスケジュールと演目が掲載されています↓

http://www.tohomusic.ac.jp/orchestraSite/stage.html

とりあえず、直近の演奏会は、これです。

オープン・キャンパス・コンサート No.1

指揮:高関 健
日時 4月25日(金) 19:00開演
場所 桐朋学園富山キャンパス310室
演奏曲目 ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」序曲
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
シューベルト:交響曲 第9番 ハ長調 「ザ・グレイト」D.944
入場料 ※要入場整理券
入場整理券(先着60名様)は希望日時を明記の上、往復はがき(1枚につき1名様)にて
「桐朋学園富山キャンパス演奏課」へお申し込み下さい。

そして、往復はがきを送る「桐朋学園富山キャンパス 演奏課」は以下です。
930-0138 富山市呉羽町1884-17
桐朋学園富山キャンパス 演奏課
TEL: 076-434-6800

クラヴィコードの植物文様

本日の『北日本新聞』に、私の書いたコンサート・レビューが掲載されました。以下のコンサートについてです。
砂原悟が弾く「クラヴィコードの植物文様」
2008年3月27日(木)、日本キリスト教団「富山鹿島町教会」

お読みいただけると幸いです。

2008年4月12日土曜日

第7回北陸新人登竜門コンサート ピアノ部門

2008年4月12日
石川県立音楽堂コンサートホール
ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op. 35
ショパン ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
ショパン ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21

河合美知 (ショスタコーヴィチ)、徳永雄紀(ショパン第1番)、竹田理琴乃(ショパン第2番)
藤井幹人(トランペット、ショスタコーヴィチ)
井上道義指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
今回は『北國新聞』に音楽評を書く予定ですので、感想は省略いたします。右のリンクにある「OEKfan」のレビューなどをご参照いただきたく、よろしくお願いいたします。

2008年3月29日土曜日

ベートーヴェン&富山の合唱組曲シリーズ 第3弾

ベートーヴェン&富山の合唱組曲シリーズ
2008年3月20日、新川文化ホール 大ホール (魚津市) 、14:00
大町陽一郎指揮東京フィルハーモニー交響楽団
郷土の音楽家合唱団
山本佳澄 (ピアノ)
吉村美穂 (ナビゲーター)

・岩河三郎《富山に伝わる3つの民謡》
・ベートーヴェン (リスト編) /交響曲第5番ハ短調 作品67、
 第1楽章
・指揮体験コーナー
・ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調 作品67

新川文化ホールで行なわれた、ベートーヴェン&富山の合唱組曲シリーズ 第3弾に行ってまいりました。長い行列が2階のロビーにできていてびっくりしましたが、真ん中下手側に席が確保できて、うれしい限り。

実はこのホールに来たのははじめてでしたが、なかなか良い音響ですね。残響もほどよく付いていて、オーケストラの音では、3回の公演中ベストではないかと思います。音がきれいに混ざる一方で、各楽器の音色もうまく引き立てられておりました。司会進行の方によると、指揮者の大町氏もお気に入りのようでした。

司会進行があるコンサートは、実は3回の公演中、これが唯一です。インフォーマルな感じです。

岩河三郎の《富山に伝わる三つの民謡》では、合唱の歌詞が、他の会場よりも、若干聴きづらかったかもしれません。オーケストラとのバランスや、ホールの音響など、難しい問題もあるのでしょうけれど。でもオーケストラのニュアンスは、かなり手慣れた感じに聴こえました。

この回は協奏曲がないかわりに、山本佳澄さんによるベートーヴェン (リスト編曲) のベートーヴェン/交響曲第5番 (ピアノ版) 第1楽章の演奏や、同楽章 (原曲) を使った「指揮体験コーナー」がありました。リストのピアノ盤は、オーケストラの音色的な面白さとは違い、広い音域による輝かしさを醸し出すもので、また、技術的な難しさを音楽的アピールにする作品でもあり、かなり健闘されたのではないでしょうか。

指揮体験コーナーですが、会場からは30人もの応募があり、大町陽一郎さんが子どもさん2人、大人の方2人を抽選されました。ベートーヴェンの第5を開始するタクトには、おそらく数種類のやり方があると思われます。それはおそらく、専門家にとっても難しい問題で、あらかじめオーケストラにどんな感じでアウフタクトやフェルマータを処理するか、共通認識を作っておいた方が安全と考えられます。

ですから、「指揮体験コーナー」でベートーヴェンの第5の冒頭を取り上げることについては、私は常々疑問に思っていました。そんなに難しい箇所をやらせても、うまくいかないのは当然ではないかと。

でも、大前さんが、少ない棒の振り下ろしでキューを出す方法でやられていたので、それを観て、みなさん、各々、オーケストラを指揮されていたようです。タイミングがどうしても遅くなってしまうのは、大人数の奏者を相手にたじろんでしまうところもあるからなのでしょうが、意志を強くもって曲を進めていくのは、やはりそれほど簡単にはいかないということでしょう。指揮の経験のない人にとっては、例えピアノ奏者や歌手であっても、ちょっとおいそれとすぐ指揮ができるというわけにもいかないのではないでしょうか。

このコーナーの進行は「ぶっつけ本番」的にも見えてしまったのですが、リラックスした雰囲気が出ていたのではないでしょうか。指揮棒もプレゼントして、感激されたお客さんもおられましたね。クラシックに引き続き興味をもっていただけると、オーケストラの方々もうれしいのではないでしょうか。

コンサートのメインの曲がベートーヴェンの第5交響曲であるため、結果として、この指揮体験コーナーは、作品に興味を持たせるためにも、とてもプラスになったと思います。おそらく会場の多くの方が、冒頭の指揮者に注目して、作品に耳を傾けたでしょう。大前さんがどのように「手本」を見せてくれるか、目を凝らしたでしょう。それがその後の音楽聴取にも、大きく影響したと思うのです。冒頭の単純な動機が全曲にわたる原動力にもなっておりますし、また「冒頭だけは知ってるが、その後はどんな曲になるのだろう」という好奇心も、あると思います。中学で鑑賞の時間に取り上げられたとしても、やっぱり生だと集中して聴きますし、全曲を通して聴くのは、やっぱり学校の音楽の時間では大変だと思うんですよね。

メインのべートーヴェンの第5に関しては、富山の《田園》・高岡の《皇帝》よりも、保守的な解釈に感じられました。あるいはホールの音響が、モダン楽器の響きをよりモダンらしく融合したということだったのかもしれません。この作品においても、全体が融合する一方で、それぞれの楽器の音色がきれいに浮かび上がり、力強さと流麗さの両方が体感できたのではないかと思います。

ナビゲーターの吉村美穂さん、ご苦労様です。私もコンサートのプレトークをやったことがありますが、なかなか難しいですよね。

とにかく、この手の演奏会は、私のようなスノッブなクラシック・ファンには「通俗名曲」のコンサートに考えてしまうところがあったのですが、内容的には充実していたと思います。初めて本格的にクラシックのコンサートを体験した連れの人も「良いコンサートだった」と喜んでいました。

2008年3月23日日曜日

気になる話題?

私の預かるところではありませんが、とりあえず。

富山市の文化行政の動き (「こぐれ日乗∽アーツマネジメント・文化政策・まちつかい・京都橘大学・都市環境デザイン」) 

点と線~琵琶湖と富山 (「やくぺん先生うわの空」) 

2008年3月22日土曜日

クラヴィコードのコンサート

おもしろそうなコンサートがあります。

砂原悟が弾く「クラヴィコードの植物文様」
■日時:2008年3月27日(木)19:00~  
■チケット前売り¥3000(当日¥3500)  ■定員:80名
■会場:日本キリスト教団「富山鹿島町教会」

藤枝守さんの曲を砂原悟さんが弾かれるそうで、当日は藤枝さんご自身のトークもあるそうです。クラヴィコードという楽器の音にはなかなか触れる機会がありませんし、それによる新作というアイディアも興味深いところです。

お時間のある方は、ぜひ。

http://www.milestone-art.com/htm/2008cravi.html

2008年3月16日日曜日

澤部紀行リサイタル

私は行けなかったのですが、射水市 (旧新湊市) 出身でドイツ在住のテノール歌手、澤武紀行 (さわぶのりゆき) さんのコンサートが2月10日に行なわれたそうです。関連情報のリンクを貼っておきます。

久々にmarshalさんとの出遭い (「淳ちゃん日記」) →該当部分のウェブ魚拓
澤武紀行 (「しゅりの極楽な日々。」) →当該部分のウェブ魚拓

澤武 紀行 ~Tenor~ (オフィシャル・ページ)
・澤武紀行、「温故知新」を知る町 (「PORTRAM.NET」)→ウェブ魚拓
ひと:澤武紀行さん 北陸の尼寺育ちのオペラ歌手 (「毎日新聞」) →当該部分のウェブ魚拓

2008年3月10日月曜日

金沢歌劇座館名改称記念 ビゼー 歌劇《カルメン》


2008年3月7日 (金)、 金沢歌劇座、午後6時半開演

●演奏
本名徹次指揮オーケストラ・アンサンブル金沢(コンサート・マスター:松井直)
音楽監督:直野資,演出:直井研二

カルメン:小泉詠子(メゾ・ソプラノ),ドン・ホセ:志田雄啓(テノール),エスカミーリオ:安藤常光(バリトン),ミカエラ:岩田志貴子(ソプラノ),フラスキータ:竹多倫子(ソプラノ),メルセデス:武部薫(メゾ・ソプラノ),モラレス:駒田敏章(バリトン),スニガ:山田大智(バリトン),ダンカイロ:小林大祐(バリトン),レメンダード:新海康仁(テノール)
合唱:金沢カペラ合唱団(合唱指揮:山瀬泰吾),児童合唱:OEKエンジェルコーラス(指導:山崎陽子,清水志津)
フラメンコ:金沢美術工芸大学フラメンコ部(指導:忠縄美貴子)

舞台監督:黒柳和夫(金沢舞台),美術:金沢美術工芸大学,衣装:下斗米雪子(㈱エフ・ジー・ジー),衣装(カルメン):金沢美術工芸大学,メイク:金沢ビューティーアカデミー,特殊照明:北陸先端科学技術大学院大学,字幕:金沢美術工芸大学 その他

上記キャスト詳細は、OEKfan オーケストラ・アンサンブル金沢を応援するページからの転載です。なお「OEKfan」のレビューは、後々貴重な資料となるのではないかと思いますので、ご覧いただければ幸いです。

金沢というと厚生年金会館にはご縁があったのですが、かつて金沢市観光会館と呼ばれていた金沢歌劇座館に来たのは初めてかもしれません。あるいは行ったとしても、かなり幼い頃ではないかと思います。今回は、館名改称記念ということで、日本でもっとも人気があるオペラ演目の一つ、《カルメン》を観てまいりました。歌劇座の建物は、とても私にとっては懐かしく感じられるもので、売店があったり自動販売機があったり、地下には食堂もあるようです。むかしの富山市公会堂を思い出してしまいました。あの座席の狭さも、今となってはレトロに感じられますね。もっとも、ボストンのシンフォニー・ホールなんて、もっと時代がかってます。

舞台も、かつての多目的ホールを彷彿とさせる横幅と奥行きです。石川県立音楽堂に慣れた耳には残響がかなり短く聴こえるはずですが、こういうホールは、かつてかなり全国的に多く存在していたのですし、残響の長さだけがホール音響の良さに直結するわけでは、もちろんありません。

それよりも、今回の上演では、多目的ホールの限られたスペースで、いかに本格的なオペラ上演をするかというのが一つの課題でありましょうし、その点では、照明による表現も含めた、効果的な舞台装置によるものであったと思います。舞台袖 (花道とは呼べないだろうなあ) や客席通路も使われていましたね。緞帳を演目ごとに作るのは、いまや常識のようになっていますが、これも実に良かった。開演前から、雰囲気が盛り上がっておりました。

ソリストは芸大大学院を中心とした歌手陣でした。私もフロリダ州立大学で、こういう大学院生+α的なプロダクションに接してきただけに、感慨深いものがあります。主役の小泉詠子さんなどは、細かな手の仕草なども堂に入っていて、目と耳が引きつけられました。《花の歌》を歌ったドン・ホセ (志田雄啓さん) にも大きなブラボーが飛んでいたように記憶しております。

今回は合唱がよく聴こえました。あのホールのサイズだと、とても良いのかもしれません。日常生活ではやることのない兵士の役っていうのは、歩き方なども注意が必要なようです。字幕担当の方はお疲れさまでした。私の友人も20年ほど前、新潟で《椿姫》をやった時に字幕を担当したんですが、楽譜を見ながらボタンを押すのは大変だって言ってました。

OEKは名サポートでした。というか、こういう地方オペラにおけるプロ・オケの役割というのは、私が考えていたのよりも、はるかに大きいものだという気がしました。3時間近くの上演でしたが、あっという言う間に時間が過ぎたのにも、オーケストラの技術の確かさ、表現力があったからだと思います。《カルメン》は組曲で演奏すると「通俗名曲」というイメージが先行してしまうのですが、全曲通しでやると、前奏曲/間奏曲のドラマ本体に対する意味、またそれらに現れるさまざまなモティーフの重要性が認識できると思います。

一回限りの「記念公演」とはいえ、これからこういったレベルで石川のオペラ上演が続いていくのでしたら、それは大変素晴らしいことだと思います。歴史の1ページを開くことができたのか、今後の上演にも注目していきたいと思います。12月には《ラ・ボエーム》が予定されているとのこと。富山では、これとは別に、9月に同演目が予定されているだけに (→特設サイト) 、今年の後半はプッチーニ日和ということになるんでしょうか。

2008年3月9日日曜日

丘声会オペラ協会公演


丘声会 (きゅうせいかい) オペラ協会公演
小林源治:歌劇《牛若丸》
牛若丸:竹林順子、大天狗:碓井智子、烏天狗:田中礼子、吉沢早紀、畠 啓子、与沢桂子、北嶋ミク、浅岡光代指揮ヤマハ ステージア (ELS OIC) 伴奏
林光:歌劇《あまんじゃくとうりこひめ》
うりこひめ:河内麻美 (ソプラノ) 、あまんじゃく:広瀬美和 (ソプラノ) 、ばっさ:碓井智子 (メゾ・ソプラノ) 、じっさ:内山太一 (バリトン) 、けらい:森清篤実 (テノール) 、とのさん:黒崎隆憲 (バリトン)
浅岡節夫指揮、ヤマハ ステージア (ELS OIC) 伴奏

2008年03月09日
富山県教育文化会館、14:00開演

久しぶりに丘声会のオペラ公演を観てまいりました。私が1989年にハイドンの《月の世界》を観にいった時はオーケストラとの共演で、なかなか本格的な上演だなあと感心もしたんですが、いつのころからエレクトーン伴奏になっているのでしょうか? 私もエレクトーンで音楽を始めたとはいえ、クラシックをやってる人間にとっては、電子楽器に若干抵抗があるというのも事実だったりします。ちなみに今回の上演では声楽陣もマイクを付けてました。ミュージカル風の上演、とでも言うんでしょうか。

それでも《あまんじゃくとうりこひめ》は、声楽陣がよかったですし (河内麻美、碓井智子、広瀬美和、内山太一ほか) 、ヤマハのステージアは、代用楽器として、それなりの役割を果たしていたように思います。林光のオーケストレーションの妙技が楽しめたかもしれません。この演目には、素直に感動できました。ところで、あまんじゃくの突飛な格好は、あれでいいのかな。日本の民話とはまるで別世界のピエロみたいな格好だったけど。セットはこの演目も《あまんじゃく》も、よかったと思います。オーバードで大きな演目っていうのは、難しいのかなあ。

《牛若丸》の方は、マイク使用が声楽陣の声量と発声をカバーしていたのでしょうか。演技は、なかなかだったと思います。

それにしても丘声会の地道な、そして継続的な活動は評価したいですね。

2008年3月8日土曜日

古楽への誘い〜古楽セミナー講師によるコンサート〜


・古楽への誘い〜古楽セミナー講師によるコンサート〜 →詳細

2008年03月08日
富山市民プラザ4Fアンサンブル・ホール 開演 : 18:00
出演:有田正広(フラウト・トラヴェルソ)、中村 忠(フラウト・トラヴェルソ)、小池耕平(リコーダー)、戸田 薫(バロック・ヴァイオリン)、平尾雅子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、有田千代子(チェンバロ)

豪華メンバーによるバロック音楽の夕べ。印象に残ったのは、フラウト・トラヴェルソ+リコーダーで演奏したテレマン/《ターフェルムジーク》第2集からの四重奏曲、そして最後のF. クープラン/コンセール第8番《劇場風》でしょうか。冒頭1曲は、到着が遅れたため、聞き逃してしまいました。

聴衆のみなさんも、それなりにこの音楽に通じておられる方々という印象を受けました。アンサンブル・ホールは、バロック音楽をやるにはいいホールですね。

→リコーダー奏者小池耕平さんのブログ

2008年3月6日木曜日

ベートーヴェン&富山の合唱組曲シリーズ


明日3月7日の『北日本新聞』、芸能とやま欄の「クロスレビュー」にて、このコンサートを取り上げます。字数の関係で2月25日の高岡公演のみにしましたが、富山公演にも行きました。以下、簡単ではありますが、富山公演の感想をメモしておこうと思います (なお、新聞記事の方は「で・ある」調の文体になっております) 。

2月24日、県民会館で行なわれた第1弾のコンサート「ベートーヴェン&富山の合唱組曲シリーズ」第1弾は、独奏者に高岡市出身ピアニスト、桑生美千佳さんを迎え、ベートーヴェンの《皇帝》協奏曲を演奏しました。テンポをがっちりと保持しながら、美しい打鍵で魅了するタイプの解釈と思いました。端正な弾きっぷりを貫徹し、そのスタイルは、オーケストラ演奏にも影響していたように思います (これは高岡公演にも見られた独奏者とオーケストラとの相互作用だと思います) 。

メインの《田園》交響曲は、すっきりとした響きの中に様々なフレーズが見え隠れし、この曲が、音による標題の描写だけでは語れない作品であることを、改めて認識させてくれたのではないでしょうか。交響曲の形式的な約束事を踏襲しながら、そこに文学的発想を盛り込んだドラマがある、ベートーヴェンの名作でありましょう。

富山県民会館の音響は、合唱には良かったと思います。岩河三郎の混声合唱組曲《富山に伝わる三つの民謡》では、その歌詞が高岡文化会館の時よりも、はっきりと聴こえたように思われたからです。舞台の奥行きがない分、客席には届きやすかったんでしょうか。オーケストラ (大町陽一郎指揮東京フィル) の音色の混ざり具合については、高岡文化会館の方が私の好みには合っていました。楽器の音それぞれを際立たせるには、あるいは富山県民会館の方がいいのかもしれませんが。

いずれの公演も、例えば石川県立音楽堂のような、残響の長いホールに慣れていると、かなり性格が違いますね。共通しているのは、どちらも独奏の音、特に細かいフレーズが明確に聞こえてくるということでしょうか。

(追記) 
この演奏会を扱ったブログ記事へのリンクを貼っておきます。

2008年3月3日月曜日

ラ・フォル・ジュルネ金沢


石川県立音楽堂の中にあった看板です。
公式サイトはこちら→http://www.lfjk.jp/

2008年3月2日日曜日

金聖響/OEKのブラームス4番

日3月1日、金聖響指揮オーケストラ・アンサンブル金沢によるブラームス4番 (公開録音セッション) を聴いてきました。 録音会場は、もちろん石川県立音楽堂です。

第1 (CD) ・第3 (実演) を聴いた時と同様、頭が冴えてくる解釈で、ティンパニーの強打は強烈でした。粗削りのブラームスと言われるかもしれませんが、決して雑だとは思いません。ただ、おそらくメランコリックで流れるような解釈を念頭に描いている人には抵抗があるのかもしれません。とはいえ、第4楽章のトロンボーンのコラールが頭から離れなかったということもあり、抒情的な部分も、さりげなく耳に入ってきていたようです。

余韻を一息感じてからの拍手で、会場の雰囲気は良かったと思います。この日録音されたブラームスの第4交響曲のCDは、今年の秋、Avexからリリースされるとのこと。

コンサート後、せっかく金沢に来たのでレコード・ジャングルに寄りたかったんですが、物書きの仕事があったので、やめました (^^;;