2008年5月17日土曜日

桐朋アカデミー・オーケストラ 第37回 定期演奏会

2008年5月16日(金) 19:00 開演
婦中ふれあいホール (富山市婦中)
ヴァイオリン:トマシュ・トマシェフスキー《コンサート・ディレクター》
ヴィオラ:クロード・ルローン
ベートーヴェン:序曲《レオノーレ》第3番 Op. 72b
モーツァルト:協奏交響曲 変ホ長調 K.364
ベートーヴェン:交響曲 第2番 ニ長調 Op. 36

 実は当日会場に行くまで、コンサート・マスターが指揮をするというのを知らず、「指揮者はどこにいるのだろう?」と思ってしまいました。

 この演奏会では、やはりヴァイオリンのトマシェフスキーさんが光っていました。特にモーツァルトの協奏交響曲で、その類稀なる音を存分に披露されていたように思います。ルローンさんのヴィオラは音が小さめ。最初は会場のせいかとも思ったのですが、そうではなかったようです。バランス的にちょっと大変そうでした。

 全曲が、いわゆる弾き振りということになるのですが、トマシェフスキーさんが引き締めどころをよく理解していたようでした。指揮者がいないと、どうしても緩みがちになりますよね。テンポの変化やキューの難しい《レオノーレ》も難なく聴けたと思います。もちろん細かいフレーズのずれなど、やっぱり指揮者が欲しくなる場面も皆無ではありませんでしたけれど、ベートーヴェンの第2交響曲にしても、実に最終楽章の、アクセントやリズムの妙技も、はきはきとしていました。

 全体としては、まずまず楽しめたコンサートではなかったでしょうか。来月の公演も楽しみですね。

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